こんにちは。商いの価値を再定義し伝える専門家、三浦事ム所の三浦路夫です。

ブランドの会議で、社長が自社の強みを説明する。社員はうなずき、最後に「何か意見はありますか」と聞かれる。

この順番では、違う見方があっても口にしにくいかもしれません。社長の考えが、既に結論として示されているように感じるからです。

経営の方向を決める責任は、経営者にあります。一方、判断の材料となる顧客の反応や仕事の事情は、社員の方が詳しく知っていることがあります。この二つを分けて会議をつくりたいのです。

例えば「わが社は対応が早い」と決める前に、営業には選ばれた理由、現場には急ぐときに難しくなる作業、窓口には問い合わせの内容を持ち寄ってもらいます。

すると、顧客が評価しているのは作業の速さより、見通しを早く知らせることだとわかるかもしれません。経営者の仮説を、現実に照らして考えられます。

全員で決めることと、全員から聞くこと

社員が参加するからといって、すべてを多数決で決める必要はありません。何を聞きたいか、最後に誰が決めるかを明確にしておく方が、参加しやすくなります。

採用しなかった意見にも、理由を返します。聞かれたことがどう判断に使われたかわかれば、次にも材料を持ち寄れます。

最初は「自社の強みを考えてきて」より、「最近お客様に助かったと言われた場面を一つ」と頼んでみてください。抽象的な答えを求める負担が減り、その人が知る仕事を話せます。

社長が自社をよく知っていることと、社員から聞く必要がないことは同じではありません。現場の経験を経営の判断に加える。そのために誰に何を持ち寄ってもらうかを考えることが、ブランド構築の体制づくりの出発点です。

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